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リストマーク 霞ヶ浦天体観測隊の城郭・郷土史カテゴリーについて 

2021年12月31日 ()
最近はこちらの「藪ログ」ではなく天文趣味で始めたブログ「霞ヶ浦天体観測隊」の「城郭・郷土史カテゴリー」に城郭ネタを書くことも多くなっています。ゆくゆくは、お城散歩も星空散歩も広い意味のお散歩として美浦村お散歩団へ統合したいと思っていますが、しばらくは「藪ログ」と「霞ヶ浦天体観測隊の城郭・郷土史カテゴリー」の両方をご覧いただけるとありがたいです。
[2021.12.31(Fri) 23:59] いろいろなお知らせ | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 小山義政の乱 名門氏族ゆえの受け入れ難い何かがあったのか? 

2020年02月15日 ()
1912211.jpg中世武士選書27
『小山氏の盛衰』 松本一夫著 戎光祥出版
              2015年 2600円

 下野の名門氏族小山氏については、あまり馴染みがなかった。最近、鎌倉府、宇都宮氏、笠間氏、小田氏、あたりが気になるので読んでみた。小山犬若丸の乱に呼応するタイミングで起こった小田孝朝の乱だが、結局なんだったのという事件で、鎌倉府の陰謀に嵌められたのではとさえ感じる。宇都宮氏綱は鎌倉府に対して乱を起こしながらもすぐに降伏して、近年得た領地没収で済んだが、小山義政は徹底抗戦で、3回降参して3回裏切って族滅に至った。受け入れ難い降伏条件だったのだろうか。小山周辺の城館の解説を読みながら、サイクリングで1日かけて回ってみたくなった。
[2020.02.15(Sat) 00:00] 本のご案内 | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 2020年新春、展示会が目白押し 

2020年01月19日 ()
2001191.jpgただいま、水戸市役所本庁舎1階で、『佐竹氏常陸国統一』という展示会が開催されています。茨城城郭研究会メンバーも、「徳川さんがまったく登場しない江戸時代」という画期的な概念と資料提示で協力しています。お時間を見つけて、ぜひお出かけください。
その他、どれもこれも魅力的なイベントです。詳細については公式ページでご確認ください。

★常陸佐竹展 in 水戸 『佐竹氏常陸国統一』
  主催:常陸佐竹研究会 共済:茨城城郭研究会、他
  1月8日(水)〜2月6日(木)
  会場:水戸市役所本庁舎1階「多目的スペース」
    →公式ページ
★企画展 『陸平、明治と平成の調査風景』
  1月25日(土)〜3月8日(日)
  会場:美浦村文化財センター展示室
  連続講演会:2月2日、9日、16日、3月1日(全て日曜日)
    →広報みほの案内ページ
★常陸大宮市文書館開館5周年記念講演会 『幕末の常陸大宮』
  1月26日(日)
  会場:緒川総合センター文化ホール
    →公式Twitter
★第5回笠間歴史フォーラム シンポジウム「戦国の城を読み解く」
  主催:笠間市教育委員会
  2月8日(土)
  会場:笠間市笠間公民館
    → 公式ページ
★特別展『佐竹氏ー800年の歴史と文化』
  2月8日(土)〜3月22日(日)
  会場:県立歴史館
    → 公式ページ
★特別展『稲敷魂!稲敷市の文化財 中世文書の世界』
  2月20日(木)〜4月19日(日)
  会場:稲敷市歴史民俗資料館
    → 公式ページ
★特別展『土浦城ー時代を越えた継承の軌跡』
  3月14日(土)〜5月6日(水)
  会場:土浦市立博物館
    →公式ページ
    →Vちゃんねるイバラキでの広報
★茨城城郭研究会 第1回テーマ展『土浦城とつながる 城郭図展』
  第1期 3月14日(土)〜3月29日(日)
  第2期 4月18日(土)〜5月6日(水)
  会場:がばんクリエイティブルーム (亀城公園となり)
    →チラシ
[2020.01.19(Sun) 11:53] 展示会・セミナー | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 己の掘った落とし穴に嵌ったのかもしれないけど魅力的な人 

2020年01月15日 ()
1912221.jpg中世武士選書43
『太田道灌と長尾景春』 黒田基樹著 戎光祥出版
                 2019年 2600円

 11月に刊行を知った後、道灌と景春については予習しておいたので飛ばし読みでも流れは追えた。長尾景春の乱は、都鄙合体へ至る享徳の乱後半の流れを作ったが、常に山内上杉顕定との戦争状態を維持したい景春にとって、それは望んでいたのとは違った方向へ行ってしまったはずだ。そう言う意味では、大局を俯瞰し、時代の先を見越している人ではなかったと言える。別の言い方をすれば、自分で掘った落とし穴の場所の記憶があやふやになって自分で嵌ってしまった様な、なんとも憎めない魅力的な人物と言ってもいいだろう。おそらく、緻密で切れすぎる人ではなかったこと、そのことが却って60歳代(説によっては70歳代)まで現役で戦闘を続けながらも、暗殺もされず、また戦でも死ななかった理由の一つなのではないかと考える。古河公方足利成氏も戦では死ななかったが、彼はもう少し緻密な人だったのではないだろうか。
 成氏といえば享徳の乱だが、この乱は成氏による関東管領上杉憲忠誅殺で始まったことになっているが、そもそもの経緯があった中で憲忠は行きがかり上殺された様なもので、反成氏勢力の首魁は扇谷上杉持朝と長尾景仲なのだと思う。特に、持朝のキーパースン度は高い。父足利持氏を殺した上杉憲実への恨みが享徳の乱を戦い続けた成氏の原動力だとする先生もいるが、自分は成氏は恨みで行動した人ではないと感じている。一方で、景春を戦い続けさせたのは上杉顕定への恨みだったのかもしれないなと。ただ、長享の乱終息後一時顕定へ帰参した理由は謎だが。
 12月15日放送のNHKのDJ日本史は太田道灌の巻だった。その中で景春の存在は語られながらも名前は出してもらえなかったのは大変残念だった。もっと名前を売ってもらわなくてはね。応仁の乱に先駆けること30年、関東の戦国時代の幕開けとなった永享-享徳-長享-永正の時代は、とんでもなく異常で魅力的な武将のオンパレードの時代だったのだと思う。
 本書には実はもう一つのボーナス的サプライズがあった。あとがきで黒田先生は足利成氏について「私が次に取り組むべき課題」と驚くべき宣言を書かれていたことだ。自分を鎌倉府の沼地に引きずり込んでくれた成氏についての研究の進展と成果公開の時代が間も無くやってくるということで、たいへん大きな楽しみができたことを感じた。
[2020.01.15(Wed) 00:00] 本のご案内 | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 2019年に行った城 

2019年12月31日 ()
 1月 7日 堀之内リュウガイ城
   26日 木原城
 2月 5日 長者屋敷、神向寺城、羽賀城、古渡東城(仮称)、浮島城
   18日 皿数館
   25日 小坂城 
 3月 5日 飯田城
   17日 小坂城
   18日 堀立城
 4月 7日 林外城、林中城
 5月 7日 釜井畝状竪堀遺構(仮称)、阿波畝状竪堀遺構(仮称)、神宮寺城
   13日 阿波畝状竪堀遺構(仮称)
   21日 塙城北城
 6月24日 阿波畝状竪堀遺構(仮称)、木原城
 8月 5日 常陸太田城
   30日 屋嶋城、高松城
   31日 丸亀城
 9月 1日 高松城(水手御門)
12月16日 笠間麓城
   31日 篠崎館、竹来館

のべ29城。
[2019.12.31(Tue) 00:00] お城情報 | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 道南十二館についての数少ない成書 

2019年12月10日 ()
1711011.jpg『道南十二館の謎』 木村裕俊著
     北海道出版企画センター 2017年 3800円

 道南十二館は、北海道道南に点在する代表的な中世城館の総称ですが、広く知られているとは言えないと思います。

 本書は400ページを超える大著なのですが、残念に思うのは系図以外の図版が20枚ほどと少ない事です。道南中世史ということであればまだしも、道南十二館と銘打ったからには、読者は城館についての現代的な記述を期待してしまうのは自然でしょう。著者ご自身が踏査図を描かれないにしても、八巻孝夫さんが『図説中世城郭事典 第一巻』で描かれた縄張図や、これまでの調査報告書の図版などがあるわけですから、それらを利用し掲載されなかったことをとても残念に思います。複雑でかつ一般になじみの少ない地域について、言葉の力だけで十分な理解とイメージ惹起を求めるのはなかなか難しいことと感じるからです。
[2019.12.10(Tue) 00:00] 本のご案内 | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 顕定とその時代の知識を持ってから読むべき本かも 

2019年11月20日 ()
1911112.jpg中世武士選書24
『上杉顕定 古河公方との対立と関東の大乱』 森田真一著
           戎光祥出版 2014年 2500円

 享徳の乱、長享の乱、永正の乱と立て続けに起こる戦乱で、関東はズブズブの戦国時代へ嵌まり込んでいく。享徳の乱勃発の年に生まれ、3つの大乱の時代を関東管領として采配を振るった上杉顕定の生き方・働きを知りたくて読み始めたのだが、顕定以外の人物と比較して顕定の存在感が希薄で、残念ながらその人物像を掴むことはできなかった。享徳の乱の流れは若干知っているつもりだったが、第1部の「享徳の乱と山内上杉氏」を読んでこれまでの知識が深まるとか整理されるといった感想は持てなかった。第2部「長享の乱と上杉一族」も、顕定の兄で越後上杉家当主定昌の死の項など何が言いたいのか分からない箇所が散見された。第4部「永正の乱と越後」の越後介入あたりから漸く顕定の姿が見えて来たのだが、そのときには命の残りはわずかになっている。長森原での最期はあっけない上に、永正の乱のその後について一言も無いのは不親切ではないだろうか。系図が細切れなので各人の相関関係を掴むのに他書を開きながら読むことを強いられる。せめて足利氏、上杉氏、長尾氏についてはそれぞれの系図を載せて欲しい。第3部「上杉顕定の権力」は、顕定の生涯を通観するには脇道なので、終いまで目を通した後に読み返した。ここでも顕定は影が薄く「山内上杉氏の権力基盤」というタイトルがふさわしいと思うが、ともかくこの本の真価はこの部分にあることを感じた。顕定の花押の変遷、上杉一族の庶家、長尾氏他の家臣団、上野・伊豆・武蔵などの守護分国と守護領についてまとめられている。現在の自分にはこれらの内容を有効に利用できる能力はないが、代わりになる本を見つけるのは難しいと思われる。本書は一般書と専門書の中間に位置するなかなか個性的な本だと言えるだろう。

以上の感想は自分の知識や理解力が乏しいことが原因かもしれないので、この領域に詳しい読者は全く違う感想を持たれるかもしれない。
[2019.11.20(Wed) 00:00] 本のご案内 | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 文化庁:文化財保護強調週間 11月1日から7日 

2019年11月01日 ()
毎年11月1日から7日までの1週間は「文化財保護強調週間」だそうです。各地でのイベントは、文化庁の文化財保護強調週間のページから探せば色々と見つかります。でも、このページへ辿り着くまでがなかなか大変でした。
 →文化庁:文化財保護強調週間

年内の身近なイベントをいくつかご紹介しておきます。

・那珂市城館跡調査成果発表展 10月26日〜11月30日
  11月4日(祝月) フォーラム「那珂市城館跡調査報告」
  →那珂市:特別企画展「那珂市城館跡調査成果発表展」

・常陸大宮市指定文化財集中曝涼 11月9日(土)・10日(日)
  11月9日(土) 檜沢城・山城ツアー
  →常陸大宮市文書館のブログ:常指定文化財集中曝涼について

・美浦村:指定文化財曝涼展示 11月9日(土)〜17日(日)
  絹本著色近藤利勝像、虎の刺繍他
  →詳細は、美浦村文化財センター(029-886-0291)へ

・稲敷市歴史民族資料館 秋季資料館講座 11月10日(日)〜12月7日(土)
  →詳細は、稲敷市歴史民族資料館(0299-79-3211)へ

・第11回文書館カレッジ 12月1日(日)
  浄土宗中興の了誉上人御遠忌600年記念シンポジウム
  →詳細は、常陸大宮市文書館(0295-52-0571)へ
[2019.11.01(Fri) 00:00] 展示会・セミナー | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 「恩賞給付システム」に続き「戦功覚書」の世界 

2019年10月05日 ()
1909072.jpg戎光祥選書ソレイユ006
『戦国武士の履歴書――「戦功覚書」の世界』
     竹井英文著 戎光祥出版 2019年 1800円

 本書は、これまでにも埋もれていた文献を発掘し、新解釈を世に問い話題を提供してくれている我らがアイドル竹井英文先生のこの秋の新刊書です。近年の新出史料「里見吉政戦功覚書」を解読した内容ということで、きっと今回も読みやすくて、戦国人が生き生きと蘇ってくる内容なのだろうと期待できます。同じシリーズ005番の、松本一夫著『中世武士の勤務評定――南北朝期の軍事行動と恩賞給付システム』と合わせて読むと面白そうです。本が届いたら改めて紹介したいと思っています。
[2019.10.05(Sat) 00:00] 本のご案内 | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 中世の善哉公社 武士の恩賞給付システム 

2019年09月20日 ()
1908221.jpg戎光祥選書ソレイユ005
『中世武士の勤務評定』 松本一夫著
            戎光祥出版 2019年 1800円

本書の構成は、
 第一部 参陣から恩賞給付までの流れ
 第二部 軍勢催促・軍功認定・恩賞給付の再検討
 第三部 南北朝期の戦闘の実像に迫る
となっている。

第一部では、参陣から恩賞給付までにどのような書類が交わされるかを順を追って解説している。
  軍勢催促状を受け取る
  着到状提出→着到帳記載→承認を受けた着到状返却
  軍忠状提出→承認を受けた軍忠状返却
  挙状
  感状
  申状
  充行状
という書類上の手続きが必要になるようだ。軍功認定の手続きのために官僚システムが作られて、恩賞のためとはいえ手続きを辿っていく面倒くささに辟易してしまったことだろう。落語の善哉公社を思い出してしまう。
また、ウモさんの名曲「境目哀歌」の3番に、
   俺にかかわり無い軍 先方衆をやらされて
   敵の鉄砲で傷負った 兵も沢山失った
     だのによ恩賞は 感状一枚これっきり
     やってられない やってられない 境目の領主
という歌詞がある。感状を出してもらえるまでも長かっただろうが、その後、所領を手に入れるにはまだまだ道は険しそうだ。

第三部では、兵糧、武器と戦闘形態、石、切岸合戦、堀の埋め方、分捕切葉、旗差、野伏、忍者、生虜、陣所、南北朝期の城郭、文書管理、武家の女性の役割、神仏への信仰などについて、短い解説ではあるが面白い内容になっている。

全編を通じて一次史料に基づいた解説になってるので、思い込みを修正して実態が見えてくると思う。
[2019.09.20(Fri) 00:00] 本のご案内 | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 美浦と周辺地域の中世史講義録の完成 

2019年09月15日 ()
1909091.jpg平成28年度歴史講座講義録
『史料で探る美浦の中世史』
          美浦村教育委員会 2019年 1500円

 2年前の2017年1月から3月にかけて、美浦村文化財センターで行われた、平田満男先生による3回連続の講義録が完成しました。
  第一講 信太庄を中心に  (17年1月29日)
  第二講 土岐原氏を中心に (17年2月12日)
  第三講 神社寺院を中心に (17年3月5日)

 平田先生は土岐原氏研究の第一人者であるばかりでなく、稲敷地域を中心に各時代の歴史、民俗などに造詣が深く、いかなる疑問にも立ちどころに解決の糸口をいただける、まさにこの地域の生き字引と言える存在です。先生に初めてお会いしたのは、まだお城歩きを始めたばかりの頃で、江戸崎城の場所を聞きに江戸崎町生涯学習課を訪ねた2000年10月16日でした。アポなしの飛び込みにもかかわらず、江戸崎城と土岐原氏と周辺地域の戦国史について1時間以上に渡って詳しく説明をしてくださいました(初めて聞くことばかりだったのでほとんど忘れてしまったのは残念)。それ以来、『図説 茨城の城郭』をはじめ、さまざまの機会でお世話になっています。先生は気さくでお話好きなので、これまでにも機会あるごとにさまざまな話題についてたくさんのお話をしてくださいましたが、いずれもその場で聞いてそれきりになっていることを残念に思っていました。今回、先生の頭の中にある膨大な知識の一部だとしても、連続講義の内容が冊子としてまとめられ、多くの人の目に触れる形になったのは画期的なことだと思います。美浦村文化財センターで購入可能ですので、ご興味ある方は問い合わせてみてください。
  →美浦村文化財センター
      所在地:〒300-0404 茨城県稲敷郡美浦村大字土浦2359
      電 話:029-886-0291
[2019.09.15(Sun) 00:00] 本のご案内 | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 新刊書『常陸大掾氏と中世後期の東国』 

2019年09月10日 ()
1909071.jpg『常陸大掾氏と中世後期の東国』戦国史研究叢書19
     中根正人著 岩田書院 2019年 7900円

  →岩田書院ホームページ

 『続・図説 茨城の城郭』以来、茨城県中世城館跡総合調査委員会その他でお世話になっている中根正人さんの論文集が8月に刊行されました。これまで、論文雑誌や共著書などに収められた重要論文に加え、多数の新稿(*印)を加えた構成になっています。近年、県北を中心とした佐竹氏関連研究に勢いを感じる一方で、めざましい進展に乏しい感のある県南の中世史ですが、名族大掾氏を中心に据え、周囲の諸勢力との関係に目を配っている本書は、高橋修編『常陸平氏』(戎光祥)を補い発展させ、今後の関東中世史研究に於ける存在感を確立していくと感じられます。

目次
序 章 中世後期常陸諸氏研究の現状と本書の構成(*)
第一部 十四から十五世紀の常陸大掾氏
 第一章 中世前期常陸大掾氏の代替わりと系図
 第二章 大掾浄永発給文書に関する一考察ー観応の擾乱期の常陸ー
 第三章 南北朝〜室町前期の常陸大掾氏
 第四章 室町中期の常陸大掾氏
 補論一 「平憲国」再考(*)
第二部 十六世紀の常陸大掾氏とその周辺
 第一章 戦国初期の常陸南部ー小田氏の動向を中心としてー(*)
 補論二 戦国初期の大掾氏ー大掾忠幹の発給文書からー(*)
 第二章 戦国期常陸大掾の位置づけ
 第三章 大掾清幹発給文書の検討ー花押形の変遷を中心にー(*)
 第四章 「南方三十三館」謀殺事件考
 補論三 島清興書状にみる天正十八年の大掾氏と豊臣政権(*)
第三部 中世後期の常陸の諸勢力
 第一章 室町期の常陸小栗氏(*)
 第二章 古河公方御連枝足利基頼の動向
 第三章 十六世紀前半の常陸真壁氏(*)
 終 章 中世後期の常陸大掾氏と常陸国(*)
初出一覧
あとがき
索引
[2019.09.10(Tue) 00:00] 本のご案内 | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 『図説 鎌倉府 ー構造・権力・合戦』 

2019年08月18日 ()
1908082.jpg『図説 鎌倉府 ー構造・権力・合戦』 杉山一弥編著
                戎光祥出版 2019年 1800円

 鎌倉府は関東中世史、戦国史を見るときの要であるが、その構造、権力関係、歴史は複雑でややこしい。それ故どこから手をつけようかと立ち止まってしまうが、本書はコンパクトな構成で全体を掴みやすくなっている。各項目の記述は短いのでこれだけでは詳細まではわからないが、他書を読むときの副読本としても便利だと思う。
[2019.08.18(Sun) 00:31] 本のご案内 | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 常陸太田城での調査と現地説明会 

2019年07月19日 ()
1907191.jpg常陸太田市栄町の元JT跡地(常陸太田小学校北東隣)で発掘調査が行われています。[『図説 茨城の城郭』掲載図(右図)でいうと□印に相当する部分が調査区域]
すでに堀跡や土塁が見つかっているらしいです。江戸時代に描かれた古絵図と一致しているのかどうかとても興味をそそられます。古絵図を元にしてPちゃんや余湖さんがそれぞれに詳細な復元図を作っていますが、それによると敷地の中央部分にも堀が隠れている可能性があるので、そこの調査もしないわけにはいかないだろうなと思われます。
常陸太田市のページにはまだ詳細が掲載されていない様ですが、公開の現地説明会が8月24日(土)に予定されているようです。

[追記]後日入手したチラシからの情報。
 →チラシ:太田城跡 現地説明会のお知らせ
開催日時:2019年8月24日(土)
       10時〜11時30分
       延期の場合8月31日(土)10時〜
集合場所:現場事務所(栄町102-1)
駐車場: 会場内の来場者用駐車スペースをご利用ください
問合せ先:常陸太田市教育委員会文化課 TEL0294-72-3201
[2019.07.19(Fri) 09:11] 調査・発掘情報 | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 落語会のおしらせ 

2019年06月22日 ()
1906221.jpg第4回 お寺DEキララ寄席

 土浦でキララちゃんバスを運行しているNPOまちづくり活性化土浦と城藤寄席の世話人会どきんくらぶが共同主催する落語会です。

 日時 7月7日(日) 15時開演 (開場14時30分)
 場所 瀧泉寺 (土浦市中央2-11-12) 
 料金 無料(ただし要予約)
 電話 029-826-1771 (まちづくり活性化土浦)
 出演 落語:好文亭梅朝、有難亭真仮名、牛久亭学津
    お囃子:土浦里神楽 翁会
*右のポスターも御覧ください。
[2019.06.22(Sat) 08:58] いろいろなお知らせ | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 木原城主・近藤利勝像の展示会 5月26日まで 

2019年05月23日 ()
うっかりして、こちらで案内するのが遅くなりました。

1905231.jpg美浦村指定文化財になったお披露目的な展示会ですが、すぐに県指定になってもおかしくないクラスのお宝と見られています。小田氏や真壁氏の肖像画とは別系統の、小田原系の絵師に近いものの様です。講演会は終わってしまいましたが、展示は今日を入れて4日残っています。お時間のある方はぜひご覧になってください。
[2019.05.23(Thu) 10:47] 展示会・セミナー | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 雨谷昭編修『土浦関係中世史料集』完結  

2019年04月30日 ()
1904301.jpg『土浦関係中世史料集 上巻』 2015年
『土浦関係中世史料集 下巻』 2019年
  雨谷昭編修 土浦市立博物館 各巻2000円

 雨谷昭先生が収集・編修された、『土浦関係中世史料集』上・下巻が完結しました。収録されていないのを残念に感じる周辺地域の文書もありますが、「土浦関係」に絞って集めたという意義は大きいと思います。自分の様な文書の読めない者にとっては、ここに収録した667本だけでもとりあえず目を通しなさいと言われている様に感じられました。

土浦市立博物館:土浦市史資料集『土浦関係中世史料集 下巻』を販売しています
[2019.04.30(Tue) 20:45] 本のご案内Trackback(0) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク すばらしかった!林外城および中城講演会&現地見学会 

2019年04月10日 ()
1904102.jpg4月7日、林外城と中城に関する講演会&見学会に参加して多くの知見を得ることができました。午前の部は、中根正人氏が「史料に見る林氏と南方三十三館」、遠山成一氏が「中世城郭と宿」について講演をし、最後に高橋修氏が全体の講評をおこなう構成で、林氏の存在感が浮き彫りになった内容の濃いそれでいてわかりやすい講演会だったと感じました。午後の現地見学会は会場から歩きで外城、中城を往復する2時間30分のコース。外城の中は、かつてのどヤブ時代を知っているヤブレンジャーには夢のような光景が広がっていました。また、個人所有地のため普段は入ることができず、今回初公開となった中城主要部は、外城とはまた違った趣の縄張で、時間の都合で回りきれなかった巨大な惣構を含めて、築城主体や時代を考える貴重な遺構と感じました。天気が良かったのも賜物でしたが、グループごとに看護師をつけ、2城の中間地点にはサポートカーを待機させ、青竹で作った杖を充分な本数用意し、歩きなれない人でも着いて行けるくらいに時間的ゆとりを設けるといった、準備してきた林城保存協力隊他サポーターの方々のきめ細かい配慮に誠意を感じるイベントでした。それぞれが並外れた巨大城郭で、それを2城も抱えての保存整備活動の今後は、なかなかたいへんなことが予想されますが、今回のイベントをきっかけにして、多くの人に歴史的価値が認識され保存活動への理解が深まることに期待したいと思います。

 →余湖くんのホームページ掲示板:林城見学会!
 →北緯37度付近の中世城郭:林城見学会
[2019.04.10(Wed) 11:48] お城情報 | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 御座替祭の日のつくば道 

2019年04月01日 ()
1904013.jpg今日は筑波山神社の御座替祭ということで、平日の割にはイベントや建物公開もあるらいしいので行ってみた。筑波山口バス停に駐車。ここは旧筑波鉄道筑波駅跡地で、現在はりんりんロードの休憩所として駐車場やトイレが整備されている。ここから稲葉酒造を目指して出発。

1904014.jpg男女川などの清酒を造っている稲葉酒造酒蔵。後で運転をする都合上利き酒もできず、またこれから山登りなので酒も買えず、ヨメさんが酒粕を買っただけ。ここから東へ一の鳥居(別名、六丁目の鳥居)まで歩き、そこからつくば道を直登した。

1904015.jpgつくば道沿道の大越家住宅。Tsukuba Olive Clubのオリーブ茶とお菓子をご馳走になる。

1904016.jpg大越家住宅のすぐ上にある旧筑波郵便局。昭和14年築の下見板張りの建物。これまで何度も通っているが開いているのは初めて。乙女のつくば道スタッフのかのこさんが店番をしていた。

1904017.jpgつばきの井で井戸のお話を聞いて、下山。一の鳥居では御座替の御神輿の出発準備の真っ只中を突っ切った。

1904018.jpg筑波山口バス停の周辺を歩いていて見つけた沼田バス停近くの沼田屋本店で、四六のまんじゅうとがままんじゅうをを購入。この後、土浦のかえるかわるこさんに会ってこの写真を見せたら、顔が怖いと言われてしまった。しかし、裏側にはがまの背中がデザインされていて、なかなか芸がこまかいのだ。
[2019.04.01(Mon) 22:06] 散策 | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 関東戦国全史~関東から始まった戦国150年戦争 

2019年03月02日 ()
1809271.jpg『関東戦国全史~関東から始まった戦国150年戦争』
       山田邦明編 洋泉社 2018年 950円

第I部 足利氏と上杉氏の時代
第II部 台頭する北条氏と足利・上杉との角遂
第III部 北条氏と諸勢力との軋轢
第IV部 北条諸国の解体と関東戦国の終焉

 永享の乱、結城合戦、嘉吉の乱は一言で済まし、享徳の乱の直接の原因になった江の島合戦あたりからいよいよ関東150年戦争が始まる。足利、上杉、北条に加えて、常陸、下野、房総の諸勢力の動向にも満遍なく目が配られているが、それゆえに、登場人物というか登場氏族の数が膨大で、数回読み返して分かったつもりになっても、数日すると記憶がリセットされてしまうかのようだ。新書版故の制約ではあるが、巻末の、関連地図、年表、参考文献のページは、字が小さくて老眼には読むのが辛い。ともかく、小型本の中によくこれだけ詰め込んだものだと感じる。関東戦国史の一通りの流れが分かっている場合には、ハンドブック的な使い方が便利なのではないだろうか。
[2019.03.02(Sat) 23:13] 本のご案内 | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 「いばらきの城郭めぐり」連載開始 茨城新聞 

2019年02月08日 ()
1902081.jpg2月7日の茨城新聞の木曜日文化欄で「いばらきの城郭めぐり」の連載が始まりました。第1回目は余湖さんによる県内中世城館の概説です。来週以降、県北から県南へ向かって茨城城郭研究会のメンバーが12箇所をご紹介します。ぜひ、ご覧ください。
[2019.02.08(Fri) 08:23] いろいろなお知らせ | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 講師初体験 

2019年02月01日 ()
1902011.jpg先週の日曜日、かすみがうら市歴史博物館での霞ヶ浦学講座の一コマとして、「霞ヶ浦周辺のお城歩きを楽しむ」というタイトルで、一般の方向けに地元のお城についてお話をしてきました。参加者は30人弱、地元の年輩の方がほとんどでしたが、女性率がとても高い集まりでした。まとまったお話をするなど初めてのことだったので、どの程度聞いていただけるものかと内心ドキドキものでしたが、90分の間に居眠りされる方もいなくて、受け狙いの部分ではそれなりに笑っていただけて、天候に恵まれ、聴衆に恵まれ、とても気持ち良くお話させていただきました。最後の質問タイムに手を上げて下さったお一人は知り合いではあったのですが、一方で知り合う以前からの『図説 茨城の城郭』読者ということでもあり、『図説』を大いに褒めてくださいました。その宣伝効果は抜群で、閉会後に飛ぶように売れました。その方からは後日、「わかりやすい編集でした」というありがたい感想と木原城の二重堀を歩くイラスト入りのハガキが届きました。早速行ってくださったとは感激です。
[2019.02.01(Fri) 22:53] 展示会・セミナー | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 茨城城郭研究会のホームページができました 

2019年01月05日 ()
1901051.png茨城城郭研究会のホームページができました。メンバー間での情報共有サイトでもあるため、当会が主催するイベント/しないイベント、公開イベント/非公開イベント、ごちゃまぜですので、詳細は各主催者へお問い合わせください。

 →茨城城郭研究会のホームページ
[2019.01.05(Sat) 21:05] いろいろなお知らせ | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 2018年に行った城 

2018年12月31日 ()
 1月 2日 木原城
 2月19日 塙城
   26日 塙城、江戸崎城
 3月19日 木原城
 3月25日 塙城フォーラム(城址案内:塙城、江戸崎城、木原城)
 6月 5日 人夫城(刈谷市)
 8月12日 立の越館
   19日 立の越館
   31日 五稜郭、弁天台場
 9月 1日 松前城、立石野砲台
10月16日 常陸太田城
12月31日 堀立城
のべ17城。
1803181.jpg加えて、以下の活動:
 2月19日、3月4日、18日 東観山結界石探索

来年はもうちょっと回れる様にしよう。
[2018.12.31(Mon) 00:00] お城情報 | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 函館元町の旧相馬邸が国の重要文化財に指定された 

2018年12月28日 ()
1812281.jpg・「旧相馬家住宅」が国の重要文化財に指定されました
 夏の函館旅行の折、落合治彦さんと東出伸司さんにご案内いただいた旧相馬邸、当時はまだ申請の行方はどうなるかといった様子だったが、国の重要文化財に指定されたという広報が12月25日に出ていた。訪問したのが9月2日でその4日後に北海道胆振東部地震が起きたので被害のほどが心配されたが、大きなダメージは受けなかったということだ。[写真は函館市のサイトより]
 →旧相馬邸公式ページ
[2018.12.28(Fri) 12:43] 茨城県外の話題 | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク シンポジウム 『佐竹氏の本城・太田城を考える』 

2018年12月04日 ()
1812041.jpeg 今月の22日に、常陸太田市で 『佐竹氏の本城・太田城を考える』というシンポジウムが開催されます。
 →シンポジウム 『佐竹氏の本城・太田城を考える』
[訂正]上記のイベント案内の中で「講師 余湖浩一氏 茨城城郭研究会会長」となっているのは「茨城城郭研究会会員」の誤りです。

 聞くところによると、市は少子化対策の住宅地にするために、城内III郭に位置するJT日本たばこの跡地を遺構ごと潰してしまいたいということらしいです。茨城県北の礎を作った佐竹氏の本拠地・常陸太田城に対しての地元自治体の扱いとしては破格の冷淡さだと感じます。
 近年、多くの中小都市では、城址のある旧市街地から街の活気が失われ、新市街地開発の流れから取り残される傾向にあります。これは常陸太田市でも同様でしょう。でも一方で、歴史を湛えた旧市街地を新しい時代の中で活用していく取り組みが各地で始まっていることも事実です。交通手段の大きな変化を踏まえると、街の豊かさ(経済的にも文化的にも)というのは、人がその場所に住んでいるだけではなく、集まりたくなる場所であることが必要で、それが歴史的資産を持っている旧市街地が目指すべき方向なのではないかと感じます。このシンポジウムが、常陸太田城の遺構を残す・記録するにとどまらずに、街つくりの中で活用するためのきっかけになることを期待しています。
[2018.12.04(Tue) 10:48] 展示会・セミナー | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 小田城跡発掘調査・現地説明会 最終回 

2018年11月20日 ()
1811201.jpg 平成9年から継続してきた発掘調査・現地説明会と書かれている。実際には、それ以前の試掘時から毎年12月第1週に現説を開催してきているので、20年に渡る恒例行事が今回で終了することになる。若い学芸員さんが担当しているなと思っていたら、今では立派なおっちゃん管理職になっている方もいる。最初の内は日曜日開催だったので毎年行っていたが、途中から土曜日になりそれ以来まったく参加できなくなったのは残念だが、公園整備や案内所解説の形で成果を見ることができているのでまあよしと思っている。
 現説の詳細については右の画像をご覧になって確認してほしい。
[2018.11.20(Tue) 12:05] 調査・発掘情報 | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 分国法 

2018年11月15日 ()
1810282.jpg『戦国大名と分国法』 清水克行著 岩波新書 2018年 820円

 戦国大名たちは決して独裁者だったわけではなく、様々なしがらみに苦労していたことがわかる。結城、伊達、六角、今川、武田の分国法を解説。
[2018.11.15(Thu) 00:00] 本のご案内 | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 企画展『小野崎一族と薩都神社』 

2018年10月16日 ()
1810162.jpeg10月2日(火)から11月18日(日)まで、常陸太田市郷土資料館(梅津会館)で開催されている、企画展『小野崎一族と薩都神社』を見てきた。この展示会は、常陸佐竹研究会と茨城城郭研究会が共同で主催する形になっている。常陸佐竹研究会の実力の高さはこれまでの活動が示すところだが、茨城城郭研究会については特に県北支部の3人に負うところが大きい。今企画は、小野崎氏を全面にフィーチャーするという画期的なテーマ選びに加えて、収集された資史料とその展示は内容も分量もたいへん見ごたえあるものだった。リピーターが多いというのも頷ける。会期はまだ一月残っている。

 →常陸佐竹研究会
 →北緯37度付近の中世城郭:企画展「小野崎一族と薩都神社」のご案内
 →50stormの古道を訪ねて:小野崎一族と薩都神社展のご案内
 →Pの、遺跡侵攻記:刀剣、手入れ公開

この展示会は「佐竹家臣団シリーズ第1弾」ということなので、今後の展開にも期待が持てる。
[2018.10.16(Tue) 22:09] 展示会・セミナー | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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リストマーク 竹井英文さんの新著 『戦国の城の一生 つくる・壊す・蘇る』 

2018年09月29日 ()
1809191.jpg『戦国の城の一生 つくる・壊す・蘇る』 竹井英文著
            吉川弘文館 1700円 2018年

 城がいつ誰によって作られたのかというエピソードや華々しく戦った時代についてはこれまでも語られる機会が多かったが、放棄されたり破却されて使われなくなった城や、さらにその後に取り立てられ再利用される城といった、一つの城の一生を辿ることは余程有名な城でなければなかなか難しいことだと感じる。現在私たちの眼の前にある城郭遺構も、築城され、利用され、破却され、廃城となり、古城として記憶の中に残り、再度取り立てられ、再度利用され、再度破却され、再度廃城となり、再度古城として記憶の中に残り、あるいはそれすらも記憶の中から忘れ去られ、、、。そうした城の一生のイメージを頭に置くことで、城として機能していないために記録や文書も残りにくい時期などについても想像力を駆使できる余地が生まれてくるのではないだろうか。本書を読んで、地元に残る、「臼田文書」の江戸崎城開城の一節も現実の光景として蘇ってくるように感じられた。
 文献史学の専門家らしく、さまざまな文書や記録を証拠として揚げながら、並行して現場を踏査される竹井さんらしい、リアリティのあるとても軽快で読みやすい内容の本になっている。
[2018.09.29(Sat) 20:15] 本のご案内 | Trackback(-) | Comments(0) 見る▼
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